〜洗濯日和〜
「涼しいけど、あったかい。気持ちイイねぇ?」
「あぁ、そうだな」
そう言って、赤いユニフォームを物干し竿にかける首藤聡。
「・・・・・・・・ごめんね、手伝って貰っちゃってさ」
「気にするなって。こんだけの量、お前だけじゃ無理だろ?」
「うん。だって皆スグ汚しちゃうから。練習とかなら許すけどさ」
「海入るもんな。こんまま」
「聡くんも同罪よ?」
「す、すまん」
そして、は掴んでいた最後のユニフォームを首藤に渡した。
「ホント手馴れてるよね。尊敬ー」
「どーも」
首藤は少し顔を赤らめて、パンパンとはたいてシワを伸ばした。
そしてはそれを見て苦笑いする。
「これだったら、マネージャーがいる意味あんましないよね」
「は?何言ってんの」
「だって、聡くんいるもん」
「俺はいないと無理」
「・・・・・・・・え?」
「・・・・・・・・・・なんでもない」
首藤は干しているユニフォームの下を潜り抜けようとかがんだ。
「ちょっ!なんて言ったの?もっかい言って!」
は首藤の腕を掴む。それにバランスを崩し、後ろに倒れた。
物干し竿と洗ったばかりのユニフォームと共に。
「・・・・・・・・いってぇ・・・・・・・・」
「あァ・・・・・ご、ゴメンなさい・・・・すみません・・・・・・」
「・・・・・・何?そんなに聞きたい?」
首藤は倒れたまま、座り込んでひたすら謝るを見詰めた。
「聞きたい・・・・・・です」
「俺、好き」
そう言って微笑んだ。そう聞いたは赤面する。
「・・・・・・・・・え」
「ダメ?俺じゃ嫌?洗濯趣味な彼氏って嫌?お得だぜ?」
「あ、そっか・・・・・・お得よね」
が口に手をそえて考え込んだ。
「オイオイ、ボケをボケで返しちゃだめだろ?バネみたいにつっこまないと・・・」
「あ・・・・・ボケだったの・・・・・」
「・・・・・・・・告白は本気」
は落ちてしまって少し汚れたユニフォームで顔を隠す。
「好き・・・・・・・・・好き。私も聡くんスキ」
少し肌寒い、でも太陽の光でぽかぽかな秋の午後。
茶色になって、すでに半分程落ちてしまっている桜の葉。
テニスコートから、二人を覗く二人。
「バネさん・・・・・・聡さんもたまにはやるね」
「あいつずっとちゃんの事好きだったんだよ」
「もね」
「両思いって素晴らしいよな?」
「愛の 量 重い・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・っぷ」
ドズッ
「つまんねーんだよ バカ!」
そして、もう一度洗濯しに行く二人を見届ける。
「ずっと思ってたけど」
「なに」
「あの二人、新婚みたいだよな」
「・・・日曜日に仲良く一緒に洗濯する、仲良し夫婦?」
「・・・・まさにソレ」
「六角の紅一点。まさか聡さんにとられちゃうとは・・・・・」
洗濯カゴを二人で持ちながら、ゆっくり歩く。
そんな二人を見ることが日に日に増えていった。
寒い冬ももちろん仲良く二人で洗濯。
何年かぶりの厳しい寒さも二人の恋愛には敵わないのだった。
END
ひぃ〜首藤くん、キャラ分かんないし!
てか、あまりの短さにバネとダビ登場仕りました。
この二人一緒に登場させると楽しい・・・vvエヘヘ
首藤夢、きづいたら初!笑 首藤クン好き!!