「さすがサエさん!!余裕で優勝しちゃったね?おめでとう☆」
「余裕じゃなかったよ?いっちゃんなとなんて、十グラム差だったしね」
「でも、すごいと思うよ?サエさん」
全てはとデートするため。俺が絡みで負けるわけないよ?
「みんなに悪いなぁ、やっぱり。無理矢理連れてきてもらちゃって・・・ありがとうね?」
「俺は最初っから誘うつもりだったし?」
以外の人と一緒に行くつもりなんて、毛頭ない。
俺はが世界で一番好きだから。
「サエさんの私服、かっこいいねぇ」
「そう?」
「やっぱり、六角の王子様と言われるだけあるね。センスよすぎ!」
「俺かっこよくないよ、みんなが思うほど・・・」
「そうかな〜?」
君のためならどんな汚いこともやってのける。
げんに、俺が優勝したこの潮干狩り大会、ちょっとずるしちゃったから。
終了の笛が鳴って、最後の計量前ギリギリに貝を入れた。
ごめん、いっちゃん。ごめん、みんな。
でも、反省はしてるけど、後悔はしてないよ?
だって、隣には大好きながいるんだから。
「のほうが、キレイだよ」
「キレイかどうかは別として、ちょっと気合いれてきましたからね」
青と緑の花柄のワンピースに、白のカーディガン。茶色のブーツ。
今日は前髪を横に分けて、少し大人っぽく見える。
「すごく似合ってる。ホント」
「光栄の至りです王子様」
今、俺たちは周りから見ればカップルに見える?
お似合いって思われてるかな?
「ついたね。キレイなレストランだなぁ?なんか、入りにくい・・・」
「俺がエスコートします。どうぞお手を、お姫様?」
「ハハッ!じゃあ、頼みますわ?サエ王子☆」
「じゃあ、行こうか」
今このときは、僕が王子、君が姫。
そして、いつか本当に・・・・
end