「おいし〜い!」
「うん、うまい」
「家で食べるステーキとは、まるで違う!やわらかすぎ〜」
「ステキなステーキ・・・・・・・プッ」
「ハハハ!言うと思った!」
楽しい。
といると楽しい。
二人っきりだから嬉しい。
ソレもコレも俺が最後の十分で、アサリが大量に出る穴を掘り当てたから。
俺が招待券貰ったとき、みんなすごい顔してたけど、気にしない気にしない。
その後に言ったギャグに対してのバネさんのツッコミがいつもより八割り増しだったのも気にしない。
「言うの忘れてた。天根ヒカルくん優勝おめでとう!」
潮干狩りで優勝したことに関しては、別に興味なしだったけど、
やっぱり、にこう言われると、超うれしい。
ごめんな、みんな。
今はこのの笑顔は俺のもの。
「なんか私たち食い気に走ってるから、こんなキレイな海も意味ないね?」
「うん」
「でもいいや!おいしいから!!ダビデといるとおもしろいし!!」
最高の褒め言葉。
幸せ絶頂で絶好調・・・・・・・・っぷ。
ハッ!!口に出して言えばよかった!!!
なんか緊張してる、俺。
「ダビデ!!デザート来たよ!!」
「あっ」
「おいしそーう!」
「俺の好きないちごチョコパフェ」
「あっそういえば、大好物だったよね?」
「うん、大好き」
「あげようか?なんかお礼しないと私気がすまないから」
「いいの?」
「もちろん〜」
アーン
「!?」
「ほら、口開けて!ダビデ」
「・・・・・・・・・・」
パクッ
俺ほんとに幸せ。
ごめん、みんな。
独り占めして、
海の見えるレストランでいいもん食べて。
おまけにに俺の好きなもの食べさせてもらって。
今だけは俺のもの。
明日になったら、またみんなのになる。
「ダビデ?」
「?」
「またつれて来てね?」
でも、いつか俺のにするから。
みんなには負けないから。
end