〜ドツキ漫才〜










「バネ!もう!そんな蹴っちゃダメ!」

「こいつがしょうもねぇこというからワリぃんだろ!?」

と黒羽の攻防戦。

それをボッーっと見つめる天根。

「しょうもないもんは賞も無い・・・・・・・・・・・・っぷ」




ドカッ

バコッ




「っても結局どついてんじゃねぇか!!!!!!!」

「あァ!!・・・・・・・ゴメン、ヒカル・・・・・・・」



「いいよ。愛する彼女にどついてもらえるなら」

を見、そっと微笑んだヒカルには顔を赤らめる。

「ヒカルってば!!なにいってんの・・・・!」

、好きだよ」

そして天根はを抱きしめる。

「わーもうっ離してぇ〜!」



「お前ら、ココ教室だから・・・・・・・」

そんな黒羽の声もむなしく二人は二人の世界。

だが、クラスメイト達はいつものことと普段となんら変わりない表情。

この二人の仲は学校内では有名だった。
















「もう教室来ないでって言って欲しいの?ヒカルは」

「素直に授業サボって屋上までついてきてるさん。俺がそんなこと思ってると思う?」

「うっ・・・・・・」

つい、ヒカルに手を引っ張られるとどこへでも行ってしまう。

どうかと思うんだけど、どうにもならない。

きつく握り締められているはずなのに全然痛くないのが不思議だった。

「秋晴れ。絶好のイチャイチャ日和・・・・」

「なにいってんの、バカ・・・・・」




天根が先に座り、ここに座ってとポンポンと隣をたたく。

「はいはい」

「寒い?」

「いえ・・・・・・・」

「ホントに」

「・・・・・・うん、ちょっと寒い。カーディガンとってくりゃよかったな」

「貸そうか?」

「いいって。ってゆうかヒカル、その下ティーシャツでしょ」

「・・・・・・・・・・・」

「無理しなくていいから、ね?」

「じゃあ、もっとこっち来たら」

と、無理矢理肩を抱き寄せられる。

の頭は天根の肩におさまった。

「どう?」

「ヒカルは低体温だからあんまり温かくない・・・」

「ヒデっ・・・・・」




「でも、いいよ」

はこのほんわかしている感じが好きだった。

好きな人とぼんやりと空眺め、たわいない話ばかりする。

至福の時。














「・・・・・・・・・・なァ、

「ん?」





「時間もあることだし・・・・・・」




身構えすることも出来ず、は頭を鷲掴みされ口を塞がれた。

「・・・・・ん・・・・・・・・・ぅんぁ!?」

顔を離したとたん、天根は軽く微笑んだ。


「エッチする」






「なな、なに言ってんのバカ!!」


ドガッ


「・・・・・・い、いたい」

「バネがどつきたくなる気持ち、分かるワっ!」

「そんな怒らなくても。初めてじゃな



バコッ!



「時と場所選べ!!」

ヒドイ・・・・・・」

は頭に手をやり、深く溜息をついた。

「ヒカルって野生のイキモノだよね・・・」

「?」

「言いたいときに言いたいこと言って、やりたいときにやりたいことするの」

「何が悪いの?」


天根の目に見詰められると、は弱かった。

「別に悪いって言ってるんじゃなくて・・・」








「じゃあ、いいじゃん」

そして、の腰に手を回し、セーラー服のリボンをはずそうとする。

そんな天根の顔は無表情。当たり前なことをしているように。

「もー!!!やめてって!!!!」

「・・・・・・俺の事、嫌い?」

某CMのチワワの様な顔をする天根にの顔は紅潮する。

「スグそういうこという!」

そして押し倒される

「・・・・・・・・・・・・・」

「・・・・・黙ったって言うことは、同意・・・・」









ドスッ






「!?!?」

ヒカルのみぞおちにの膝がクリーンヒット。





「急所は外したわよ?」

・・・・・さっきは俺のこといたわってたじゃん・・・・」

すっと立ち上がり、パンパン手を叩く。

「バネには後で謝っとく。もっと厳しくやっていいって!」





「・・・・・・・・・・・・・・・・」















部室内。黒羽、天根が着替え中。

「・・・・・・ダビデ。お前になんかしたのか?」

「・・・・・・・・・・・」

「アイツ、すげェ怖かったんだけど・・・・・」

そして天根はさっきのことを話した。

「まだ腹痛いし・・・・」

「お前が悪い」

「バネさんまで・・・・」

「ま、わからなくもねぇが・・・な」

「・・・・・・・デショ」

「ま、頑張れ。俺は言われたとおり・・・というかいつも通り厳しく行くからな」


「・・・・・・・・・・・・・・」







めげずに頑張ろう。と密かに天根が決意した瞬間だった。










END














アトガキ
ダビとバネの男の会話が書きたかったんす。